1* 仔猫と水槽

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水清の体温が唇に伝わってくる。 「・・・あ・・・あ、 みず・・き・・・」 暁水は、もう胸がいっぱいで、言葉が出なくなってしまってた。 顔を上げて、水清をみつめようとしたけれど、 どんどん、瞳に涙が溜まってきて、 どんどん見えなくなる。 けど、 なんとか解ったんだよ。 水清は暁水のこと、 熱っぽいような優しい目でみつめててくれて、 ずうっと長い間、 暁水が聴きたかった言葉を形作ろうとして、 水清の唇が、 今にも動き始めようとしてたってことを! 懐いて、ひたむきに自分を追ってくる仔猫を 抱き締めずにいられるひとなんか、いるのかな。 めだか達はいつもと変わらず、 水槽の中を 遊びながら気ままに泳いでいたのだけど。 *** end *** ”仔猫と水槽” .
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