第1章ケイちゃん 出会い

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(1…2…3……) 隣の部屋からの歌声だけが室内に響く中、心の中で静かに10までカウントする。 女子校育ちなこともあり、男の人をこんなにまじまじと見ることはもしかすると初めてかもしれない。 (10秒なんてあっという間、余裕余裕。)と、この“ゲーム”が始まる前には思ったけど、恥ずかしさを纏っての10秒は永遠のように長かった。 恐らくそれでも7秒程だろう。 大きな瞳にじっと見つめられ、恥ずかしさの限界に達した私はバッと顔を背けてしまった。 「笑!だめだ恥ずかしすぎt・・・・ またもや笑ってごまかそうとした私の口を“宣言”通りケイタくんの口が塞いだ。 人生で初めての経験で本当に心臓が止まるかと思った。
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