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《そろそろお昼かな?あのさ、突然なんだけど、もしハナちゃんがよかったらそろそろ会ってもらえませんか?》
「やった!ついにケイタくんに会おうって言ってもらえた!」
『マジか!やっと!1ヶ月以上もメールだけってハナには最長記録だったもんね?笑』
・・・
当時は
気が合いさえすれば連絡を取り合った初めてのその日でも、放課後に遊んだこともあった。
まあ、大体すぐにでも会おうとしてくる人は、"ヤリメ"(※ヤリモクの当時の言い方)ってやつで、そういう雰囲気を感じたら「あ、ママが近くにいるから一緒に帰ろうって言ってるー」とぬるりと事前回避していて、恋愛に発展するような人はいなかった。
・・・
『誘い文も丁寧だし、ヤリメって感じはしないよねぇ。彼氏になったらいいね!』
私よりはしゃいでいるミカ。私は小さく笑って
《うん、いいよ。いつにする?》
年上のケイタくんに合わせて、少し大人ぶりたかった15歳の私。
内心とは裏腹にそっけなく…返事をした。
"チカッ"
すぐにピンクのランプが光った。
《本当に!嬉しい。実はずっと会いたくてさ。本音では今日にでも会いたいくらいだけど、難しいかな?》
「きょ・・・・『今日?!』
横からミカが覗き込んできて叫んだ。
「今日か…特に予定は何もないけど…ミカ、髪とかメイクとか、平気かな…?」
『髪もメイクも大丈夫!カワイイ!それより下着は!?平気?!』
「ちょ…!大きい声でやめてよ!それに初めましてでそんなことにならないし!」
『ほんと??でも念のため…。』
ニヤニヤ煽ってくるミカをあしらい、《ほんとに急だね笑 うん、私は今日大丈夫だよ》と、返信を送った。
キーンコーン・・・
昼休みの終了を告げるチャイムが鳴り、ケイタくんからの返信は見れないまま、5時限目を迎えた。
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