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「大変失礼致しました、今お部屋を案内致します」
「突然押し掛けてすみません」
「ご夫婦共々に義理のご子息樣の話は聞いておりました、どうぞこちらへ」
案内された部屋は、二人のメイドと椅子に座るカリサの姿があった。
「お帰り、フィン」
「お邪魔します、お母さん」
「ただいまと言え、まったく」
少し困り顔だが、口元は少し笑っていた。
相変わらず元気そうで安心した。
「今日はセントルイス総隊長にお願い事があって来た、今は?」
「まだ夕方だ、もう少し掛かる」
すると、ちらっとメルヴィルを見た。
「そちらのお嬢さんは?」
「わ、わわわ私はメルヴィルと申しますお義母様!!」
「メルヴィル・ド・フラメル、同学年」
「えっ!?」と声を上げて、俺を見た。
それを見て、カリサは笑う。
「恋人が出来たならちゃんと恋人だと紹介するべきだ、彼女、涙目になってるぞ」
「気恥ずかしい」
「少し屋敷の中でも探索するといい、書庫にでも案内させよう」
言われるがまま、俺は書庫へと向かったが、メルヴィルはカリサと一緒に残った。
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