第三章 交叉

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「ーーフィン?」 「………あれ?」 今さっきまで話をしていたと思っていたら、俺はいつの間にかベッドに寝かされていた。 「よかった、目を覚ました」 「俺……さっきまで話をしていた筈……」 「いきなり倒れたのだ、私も驚いた」 俺の隣には、サファイアとオズロー先生がいる、どうやら看病してくれたらしいが。 「急に意識を失ったから驚いた、もう大丈夫かね?」 「えぇ、迷惑をお掛けしました」 「おじいちゃん、アレ」 「おぉ、そうだった!」 オズロー先生は思い出したかのような反応をした。 「一応医者を呼んだんだが、ちと不思議な事があってな」 「不思議な事?」 「聖痕が消えていたのだよ」 俺は「へえー」と気の無い返事を返す。 「最近は不穏な噂を耳にする、用心は必要だ」 「不穏な噂?」 「魔神を崇める暗黒教団、実は潜伏しているという 噂」 「噂……ねぇ」 「神々の系譜、八傑将によって野望を潰えされたからな、気をつけてなさい」 俺はこの後の数日間、ゆっくり休息を取ることとなった。 その間、八傑将の物語を読んでいた。
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