5962人が本棚に入れています
本棚に追加
/672ページ
「奴隷風情が兵士に勝てると思うな!!」
剣を振り上げるが、俺は即座に足を蹴り上げる。
鎧を付けているとはいえ、股関への衝撃は防ぎようがなかった。
「ふぐぅ……」
体が落ちる。
今度は顔を蹴り上げた。
「がァ!!」
「流石兵士、弱いな」
剣を拾い上げ、軽く二、三回振ってみた。
安物だ。
「こんな物使ってるから弱いんだ、調子に乗るのも大概にしろオラァ!!」
剣を投げ、怯んだ所で殴り、蹴り、更には投げた。
まだ中級剣闘士の方が強い。
「援軍が来たぞ!」
「囲め囲め!一斉に襲い掛かれ!!」
奥から更に兵士が現れ、瞬く間に囲まれてしまった。
そして、反対側からは「ガシャン」と鉄格子を壊した音が鳴った。
現れたのはーーー。
「乱闘パーティーの会場はここかぁ?」
「卑怯者ども、成敗してくれる!!」
ーーーモリガンとヘクターが現れた。
「な、何故ここに!?」
「解放した剣闘士は処分か、道理で知り合いが来ない訳だ」
「今助けるぞ!!」
二人の登場により、戦況は一気に傾いた。
敵の数が一気に減り始め、気付いた時には数える程しかそこにはいない。
その時だった、観客席の回りには弓兵が囲むように現れたのは。
「射てぇぇぇ!!!」
敵味方関係無く、大量の矢が撃ち込まれた。
最初のコメントを投稿しよう!