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「ビクトル、合格」
「よっしゃあ!」
元々戦闘を主にした人は日頃から鍛えている、つまりこの試験はそういった人にとって簡単な内容でもある。
現にリートは杖で殴打しているが、全然怯みもしない。
一応ダメージはあるらしい、それよりもアナは短剣で頭部をガンガン突いている。
例え倒せなくてもある程度のダメージを与えさえすれば可は貰える。
逆に典型的魔法使いタイプは既に何もしていない、サファイアが良い例だ。
「お疲れ」
「おう、お前も早かったな」
ビクトルは棍での刺突技のみで木人を倒した。
さすが武門で生きてる人は強い。
「それより!さっきのは奥義か!?絶対奥義だよな!!」
「い、いや……俺もよく分からない」
「そうか、でも最期の攻撃は殆どの奴が見てたぞ、確か雷刃って叫んでたな」
ビクトルには言わなかったが、あの時にそれとは別の言葉が頭を過っていた。
『キリサメ』
あれは何だったのか……。
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