告白

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どこか晴れ晴れとしてどこか疎ましかった。 「昨日さあ」  楓が煙草をもみ消して、口を切る。 「まいったよね。綾子ちゃんが人を通じてライン送ってきてさ。今度一緒に帰ろうだって」 「また浮気か。いい加減本命に怒られるよ」  私がたしなめるように軽く睨むと、楓がふふんと笑った。 「そんなんで怒る奴じゃないよ、あいつは」 「わかんないじゃん」  「俺にはわかる」  うわー、またさり気のない自慢。大した自信をおもちで羨ましい。 この二人はでも、いずれはどうする気なんだろう。今の関係がみんなに秘密に出来たとしても、いつか例えばばれてしまったら? 本当に不本意ながらこの国ではまだ結婚出来ないし。一生一緒にそばにいるのかな。紙でも金でもなく、手を絡ませるだけが愛のあかしみたいに。お、我ながらよい表現が出来た感があるぞ。今日も執筆頑張ろう。ああ、でも、たとえば、よ?   たとえばどっちかが女の子を好きになったらどうするの?   私は自分の想像に戦慄した。もしこの二人で、いやとくに楓だろうけどそんなことになったら、殺傷沙汰になることは目に見えている。ああ、どうしてこんな怖いことを考えてしまったのかしら。こわや、こわや。 「ねえ、桜子ちゃん、知ってるか」 「なに」  そこで楓は、本当に美しく笑った。 「観月君、結婚しちゃうらしいよ」 「ぬほえっ」  思わず口に含んだミルクを吐き出しそうになってしまった。慌てて飲み干すけど、危なかった。気管支が牛乳まみれになるところだった。どうして。どうして私が今恐ろしいことを考えている最中にそんなことを言うのさ。 「どういうこと?」 「親の命令で卒業後は結婚するんだって」 「本当に?」 「うそ」  楓が私の慌てる様子を見てくすくす笑う。 「綾子さんと結婚式場のポスターになるんだって。どうも綾子さんのお姉さんが式場で働いているらしくてね。それで学校一のイケメンがいるならそうし
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