僕とこたつ

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僕とこたつ

こたつと僕は相性ばっちり。 こたつはとても暖かい。 一度入ると僕とこたつを引き離すことなんて誰にもできない。 今日も寒くて僕はこたつに “こんにちわ” “今日も仲良く過ごそうね” 頭から入り、お尻まで。 “あー、しあわせ” もうでたくない、外の世界なんてどうでもいい。 ずっとここで暮らしたい。 ぬくぬく、ぬくぬく。 しかし、それも長くは続かない。 こたつがめくられひんやりとした空気か舞い込んだ。 「あーやっぱりここにいた」 覗いてきたのは5歳の弟くん。 僕は抱き上げられこたつから引っ張り出された。 “あー寒い” 僕は逃れようともがいたが離されない。 「尻尾が見えてたよ。部屋で遊ぼう」 “嫌だ僕はこたつで過ごすんだ!” “こたつと僕は離れることなんて出来ないんだ!” 僕は弟くんの手をやっと逃れ再びこたつに潜り込んだ。 “もうでない、もうでたくない” 尻尾までしっかり潜り込んだ。 “もうでない、ずっと君と一緒だよ” 「あーあー、また入っちゃった」 弟くんは諦めて部屋に戻っていった。 “今日は僕の勝ちにゃ”
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