like a comic re-edit ver1_0_5

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<承前>  excited statsのボーカル姫野馨を巡る等時院秋羅と望の次元を超えた恋の戦いから三度目の梅雨。同excited statsのギタリスト出雲舞名は困難な現実に直面する。 <舞名> 1  雨が降る。 外へ出るには不都合すぎる。 今日はうちで寝ていようか。  液晶が今日のニュースを報じている。 空前ともいえる株価の高騰。 貿易黒字の記録更新。 有効求人数の増大。 就職組の俺にとっては好材料ばかりだが。 生憎と内定が決まらない。 天気予報は長梅雨を告げる。 涙雨でもあるまいに。 風で雨が窓をたたく。  着信音が何度もなる。 携帯は充電中だった。 手に取って確認する。 届いたメールに見慣れない送り主が。 ”ご無沙汰してます”?  電話を切る。 待ち合わせまであと一時間半。 たまには洒落込むことにしよう。 2  煙草を探してポケット探る。 「煙草?」 翠(みどり)がバックから何か取り出そうとする。 「何か吸ってんの」 軽くジャブ。 「……」 かなり気まずい。 「大丈夫。在ったから」 コートのポケットから煙草を取り出した。 大仰な身振りでテーブルに置いて一本取りだす。 口にくわえてから、 「大丈夫だよね」 お道化た積りだが更に気まずかった。 「これ」 翠がテーブルに紙片を置く。 「何?」 「ローンの……」 頭を抱えたくなるような、状況。 「心を鬼にするが」 「無理?」 「お互い学生だし」 3 <Title〉= Part 2 レヴァイアサンの返信 4  今日も雨が降り続く。 教授は既に昼食で外出中だった。 仕方ない、飯にしよ。 廊下を歩いていると研究室の同級が。 「よう舞名、飯?」 「教授外出中」 「偉い人と会食らしい」 「ああ」 「卒論?」 「いや」 「金の無心だったり」 図星だった。 「派手に生活しすぎたの」 「実家は?」 「帰ってくるなって」    「冗談」 「だといいけど」 なんとも頭の痛い話。 雨の中、学食へ向かう。 そういえば近況、聞いてなかったな。
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