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5 教授_1
大学近辺のカラオケ屋。
支給された端末が偽装を開始。
昨日と同じ映像を送り始める。
上のほうの許可は得ているとはいえ。
合法とも思えないのが気になった。
が、秘匿情報は秘匿しなければならない。
端末上半の画面。
ウェイトの文字が消える。
「隷奴提供の件のご回答を」
「お断りいたします。」
「そうですか」
「以上です」
端末が終了処理開始。
たった十秒ほどの会見を終える。
騒々しくカラオケが鳴る。
きっとこれからが重い。
「……ちょっと歌っていくか」
着信音が。
端末、ではなく、携帯から。
「はい?」
<舞名>6
南側、正門そばにある学食。
収容人員は100名強というところか。
B定食を食べることにする。
混雑する学食。
トレーを持って席を探す。
席を取って待っている仲間四人を見つける。
見慣れた光景だった。
「聞いたよ」と馨。
「援助しなくもないですよ」と秋羅。
「で、如何ほどご入用」と哲夫。
「要するに、あれ、だろ?」
と文が指をさす。
三つ向こうのテーブルでは痴話喧嘩。
男が女子に手を上げようとする。
手首を取って周りが制止。
女子に手をあげたのは部外者らしい。
警備員が来て事態を収拾しだした。
「痴情のもつれが事件に発展、か」と馨。
「ああは成りたくないな」と秋羅。
「ご馳走様」
*この小説は小説であり特定の人物団体事件等を描写したものではありません。
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