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360秒後、勢い良く屋根の上から転がり落ちてきた何かをとりあえず、手っ取り早く踏んづけて止めた。
「ふがっ!!!」
足がそれに食い込むと同時に呻き声が耳に届く。
「チッ、人間(ひと)か……」
「先輩、そのヒト死んじゃいません?」
てか、これしきで死ぬなら確実に落ちた時に死ぬから大丈夫。
「つーか、あんたは自分の心配した方が良いと思う……来るよっ!」
「は、はいっ」
屋根の上に現れたのは時空旅行にかこつけて時間(とき)の流れを変えようとしやがる不届きもの御一行様。
こいつら、この人数でよくうちの審査パスしたな……
審査局はザルか?ザルなのかっ?!
仕方ナイから、とっとと捕まえますか。
そしてさっさと帰って熱いシャワーでこの砂埃を落としたい。
「時空管理局か……ねぇ、邪魔するなら君たちも一緒に消しちゃうよ?」
見上げた屋根には物騒なこと言いながら場違いにふわっと微笑む輩。
雰囲気からして敵(あちら)さんの中心。
「出来るもんならやってみ?」
本番さながらの訓練はあるものの、久し振りの実戦に不謹慎にも心が躍る。
せっかくだから先には出来ない後悔ってヤツをゆっくりその身に刻み込んでやる。
「へぇ、一度に二丁……君があの噂の青リンゴさんか」
……訂正。
ちゃっちゃとすり潰してヤりますか。
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