君の主夫となりあなたのアラームとなる

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そこで。安登家さんの側に来た早苗姉が何かを言った。それに対し何か安登家さんが言い返す。そんなやり取りを数回繰り返した後、早苗姉が安登家さんを誘導して俺に向かわせた 「ごめんなさい」 確かにそう言った。それからおずおずと手を差し出して来た 「お願いします」 早苗姉の説得なのだろう。それで嫌だなんて言う訳にもいかないし、それでも自分で決めた意志だろうし、何より美人だし 「ああ」 もっと気の聞いた言葉を言えたら良かったが、今言えたのは、このくらいだ そして改めて手を引いて居間で座って早苗姉の話を聞く事になった。もとい、俺の場合は寮の規則が書かれた紙と間取り図が炬燵に置かれた そこに書かれている規則は基本的な事ばかりだった。寮長の指示に従い寮長の許可なく外出等はできないとある そこへノートで『ちなみに寮長は私』と知らせてくれた ここにはそれらしき人物は早苗姉しか居ない訳だからそちらを向かなくても分かる そして間取り図だが外から見た通り1階建ての1LDK。風呂有りトイレ有りの物件だった。 そして一通りその事を安登家さんにも話したのであろう早苗姉は一緒にくるように促し、彼女と手を繋ぎながら実際に物を見ての説明がされた そして今更ながらだが1人息子、帰宅部。彼女いない歴=年齢の自分にとって同い年の女の子と手を繋ぐ機会が無かったことによる胸の高潮は説明を理解するのに支障が出た。まさか、耳以外に支障をきたすことがあるとは思わなかった 聞いていない(?)のが通じたのか安登家さんが足を踏んできた いってえええ!!と叫んだ後、倒れ込んだ 勿論この時も手を繋いでた訳で彼女も一緒に倒れた。だが、そこは俺の上に被さる形になった為、大事には至ってない。そう、大事には至ってない訳だ・・・が 今度は彼女のお尻を右手で触り、お互いの唇が確かに触れていた 両者、思考停止が続いたが先に動いたのは彼女からだった。膝で男のシンボルを蹴って 「最低」 と言った。今度はそれ以上動かなかった 俺も別の意味で動かなかった 多分今頃、早苗姉が安登家さんを支えてるんだろう。そんな時間から脱するのに安登家さん(彼女)の胸では比べるべくもない時間がかかった ▲▲▲ そして。戻った居間では土下座する俺と腕組をして座蒲団に座る安登家さん、間に挟まれ困り顔の早苗姉の構図ができていた
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