―日常編―『崩壊と邂逅』

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《――町の住宅火災について、犯行を起こしたとされる16才少年は、未だ動機を話そうとせず、警察側は近々精神鑑定も視野に入れようと――》 昼飯を食い終った俺は、ニュースアプリを眺めながら机に突っ伏していた。 物騒な世の中だ。同い年の奴が他人の家に火をつけたというのだから。 動機を語りたがらないのは、初めから大した動機がないからだろう。 日々のストレス。退屈だったから。注目されたかった。騒ぎになるとは思わなかった。 もしかしたら火を放たれた家の子供にイジメられ、報復したのかも…… なんて、俺にとっては、どうでもいい話だ。 あぁ、つまんねぇ。なんでこうも面白い事が起きないんだ。
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