―日常編―『崩壊と邂逅』

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「――――――ッッ!!!!」 声にならない声を出し、自分の身体が跳ねた事で我に返る。暗がりの中、天井が見えた。どうやら天国ではないらしい。 早鐘のように鳴る心臓を押さえつつ、辺りを見渡す。道路ではない、ここは……俺の部屋……? 半身を起こし、額にかいた汗を拭う。指先が未だに震えている。全て夢だったというのだろうか。一体、どこからどこまでが? 実際そうだったとすれば、今まで見た夢の中でもダントツの怖さと言えよう。 喉がカラカラに乾いている事に気付く。思い切り噛み締めたのか唇が切れていた。咥内に広がる血の味に眉間を寄せつつ、ようやく落ち着きを取り戻したその時―― 枕元に置かれていたスマホが振動を起こす。そんな些細な事でさえ、背中が震えた。 青白く光る液晶画面。送られてきた文章を見て、更に驚愕する。 『自分に何が起こったのか、分かっていないだろう?』 誰だ? 差出人を確認するが何も表示されていない。そんな事、可能なのか? 俺がどんな夢を見たのか分かっているような口振り、そして目覚めるのを待っていたかのようなタイミング。悪戯か? だとすれば悪趣味にも程がある。 もしや、新手のウィルスでは……そんな不安を感じた時、更にメールが送られてきた。 『教えてあげよう。否、君は知らなければならない』
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