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「……ですよね」
ユウさんが、苦笑いをしながら振り返った。
「……私が高校の時の話です。故郷の海辺にリゾート施設を建設しないかという話が持ち上がりました」
叔父様からも聞いた話をユウさんが、とつとつと語り出す。
「その話を巡って、故郷は二つに別れました。リゾート施設を建設することで、新たな観光サービスを作り、発展させようというグループと……昔からある景観と自然を守って行こうというグループ」
「つまり……賛成派と反対派に別れたと。そういうことですね?」
寺鷹さんの問いかけに、ユウさんがゆっくりとうなずいた。
「故郷は、二つの勢力に別れ、それまで仲の良かった友人同士がいがみ合うような……そんな争い事が起きるようになりました」
ユウさんが、寂しそうな顔をする。
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