第20章 告白

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なんか……ソラさんらしい。 いつだったか、叔父様と神崎さんが鉢合わせして、西成メンチの切りあいやった時。すごい剣幕で二人をいさめてたソラさんを思い出す。 「ソラの勢いに釣られて、拓海まで協力してきて。あいつの母親がやってる飲み屋の個室を貸してやるから、そこでデートしろだの、キスしろだの、なんらなら押し倒せとか……」 あー……拓海さんもらしいエピソードっていうか。 「そう言いながら、私とソラの間に入ってきて、邪魔ばかりして……」 笑いながら、懐かしそうに話すユウさんを見ながら、別のことが思い浮かぶ。 拓海さんのお店で、拓海さんがユウさんに言ったこと── 『なんの為に、あたしは諦めたと思ってる』 ユウさんは──人に恵まれていて、思いを伝えれば受け止めてくれる人が居て。 『あたしとは違う』
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