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「どうだ、佳いか……」
低く抑えた吾の声が、寝台の天蓋を震わせる。
「佳いのだろう? きつく我が猛りを絞めつけて、こんなにも内を濡らして」
だがソウレイ様は、吾に腰を繋げられて揺らされながら、吐息を震えさせるばかりで、返事をなさらない。
「どうだ、レイ。お前にも聴こえるであろう? 淫らな蜜の音が」
そう言って吾は、固くそそり立つ男の熱をで、じゅくりと蜜道を擦り上げてやった。
耳朶まで朱に染めて、しっかりと目を閉じたまま、ソウレイ様は駄々っ子めいて首を横に振り続けている。
「我はまだ、一度も果てておらぬのだぞ? だからこれは、みなお前の音だ、ソウレイ」
「アルにいさま、はずかしい……です」
薄く瞼を開き、淡い水色の瞳を涙で潤ませながら、ソウレイ様がやっとのことで、そう応じる。
「レイ、恥じらわずともよい。もっと潤ませて、もっと深くまで我を受け止めよ」
吾は先端で内襞を擦り上げながら、ズシリと重く、ほとの奥深くを打ち据えた。
ソウレイ様の「佳い」場所など。
すべて知り尽くしていた。誰よりも。
そして、張りつめた吾の屹立をもってすれば、そのすべてを余すことなく、擦り嬲ることができた。
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