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「后よ、胸のふくらみにお触れください。特にこの尖りを。下の真珠にお戯れになる時のようにして嬲るのです。さあ……」  わたしの手の甲に自ら掌をあてがうと、薬師はわたしの指を操り人形のようにして弄ぶ。  そうやって、ふくらみの突起にジクリとした鈍い痺れを感じ、思わず上げてしまった声は、自分でも厭になるくらいに淫らな響きだった。  下の場所への刺激も、そして新しく得た上の部分への刺激も。  どちらも、もう自分自身で止めることはできなくて。  唆され、ひとり淫戯に耽る自分自身が恥ずかしく、そして情けなく。  ただ涙がこみ上げて仕方がなかった。  また、絶頂が近づいてくる。 「ソウレイさま……」  薬師がわたしを呼ぶ。  達すると思し召しの時には、どうぞ合図を――  そう言われていたけれど。  薬師とて、わたしが「気を遣る」瞬間など、もはや知り尽くしているのだ。  下腹部から込みあげる大きな波に、わたしは息を飲んで全身を引きつらせる。  そして、すっかりと時を心得た薬師が、わたしの内、奥深くに入れ込んだ細い管へと、一気に精を流し込んだ。  知らずまた、ピタリと足が閉じ合わさって、わたしは激しく腰をそらせる。  暖かいものが、おなかの中に沁みわたってゆくのを感じながら。  快楽の戒めから放たれたわたしは、一気に身体のこわばりを解けさせた。
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