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 良人でもない男の前に痴態をさらしながら、淫声を上げるわたしと。  すると、ひどくやわらかい声で、薬師がわたしを呼んだ。 「ソウレイ様……そのように恥じらうことなどないのです。貴女さまはただ、后としての務めを懸命に果たしておられるだけ」 「でも……だって……」と、わたしのくちびるからは、駄々をこねる子供の声が洩れ出でる。 「いいえ、ソウレイ様は、大層立派に御役目を果たしておいでです」  ですから―― 「もっと心地よいように、もっと佳くおなりになられるように、わたくしも努めさせていただきます」  そう言って薬師は、もう一本、水晶の棒を取り出した。  そして、それをスルリと、わたしの隘路へ滑りこませる。  いつも奥まで挿し入れられる細い管と、さほど変わらない太さのそれは、吸い込まれるようにして、わたしの内へと入っていった。  薬師は、丸みを帯びた棒の先端で、わたしの中をかき回す。  時折、鈍い痺れを感じる場所があって、内側がひとりでに、ひくひくとした。  すぐさま、それを察しとって薬師は、その場所を先端の丸みで擦り上げる。  しびれは爛れへと転じて、下腹部全体を熱していった。     
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