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 あの男は毎夜のように、わたしの身体を、寝着もろくに纏っていないような姿を、その目に見ているのだから。  良人でさえも、いまだ目にしたことのない、わたしの肌を――  子種の育たない、この身。  なのに、わたしの中では、ただ身体の感覚だけが芽吹いて育ち、伸びあがっていた。  脚を閉じ合わせ、かすかに内腿を擦り合わせるだけで、もう、わたしの女陰は淫楽の反応を示すようになっている。  薬師は、わたしの内へと挿し入れる管を、少しだけ太くした。  常とは異なる圧迫感と、蜜道を擦り上げる刺激に、わたしはふしだらにも、すぐに馴染んで快楽を得る。  それをただ、奥へと差し込むのではなく、薬師は、ゆっくりと抜き差しをするようにして、わたしの内で蠢かせた。  わたしの溜息の中に、猫の仔のような声が混じる。   「どうぞ……存分に佳くなられてくださいませ。ソウレイ様におかれましては、もう十分に『上達』なされたゆえ、精が来る前に気をやられても構いませぬ」  言いながら薬師は、ほとに挿し込んだ管を動かし続ける。  緩急をつけ、時に内を抉るように回して。  粘度の高い水音が、天蓋の内に響いた。  この淫らに穢れた寝台の中にある時には、わたしはもう、羞恥心を殺してしまっていた。  自分を責め続けるのはつらすぎる。     
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