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そして、何かを取り出すと、それをわたしの脚の付け根に滑り込ませた。
ぬるいとろみのある液体だった。
「これを、ソウレイ様ご自身の蜜の代わりに……」
そして薬師は、わたしの手首を掴んで、指を「その場所」へと導いた。
「さあ、前のように、この尊き場所を弄って。これまでは、随分と上手におできになられていたではありませんか」
煽り唆す声を聴きながら、わたしは懸命にちいさな真珠を指先で転がし始める。
けれど、埋火に完全に火が点りきる前に、ふっと気力が尽きてしまうのだ。
そしてわたしは、快楽を極め切れぬまま、眠りの糸に絡め取られていく。
*
まどろみが途切れ、わたしの耳に何かが聴こえ始める。
それは、粘度を持ったちいさな水音だった。脚の付け根が熱い。
そして、ジンと胸の尖りが鈍い熱を帯びた。
あまり暖かくはない掌が、わたしの胸の膨らみを包んで、ゆっくり揺すっていた。
脚の間では、ごくやわらかく、陰珠が擦り上げられている。
蜜道から熱っぽい液がとろけて滲み出し、さらに淫らな音を生み出していた。
そしてわたしは、「誰の」指に触れられているのかに気づく。
鈍く身じろぎするわたしの肩を、薬師の手が、たやすく抑えつけた。
「おや……お目を覚まされましたか、ソウレイ様」
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