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 けれど、挿れられた指がまさぐる場所は、まだひどく浅かった。  転がるように淫慾に堕ちていくソウレイは、腰を蠢かせ、アルトナルの指先を自らの勘所へと擦り付ける。  夜ごとに、淫猥な刺激を施され続けてきた部分は、待ちかねた愛しい良人の指先に吸い付いてひくついていた。 「お前は……このように淫らな内側をしているのだな、ソウレイ」  アルトナルが呟いた。 「これは、さぞ、男のものを夢中にさせるであろう」  アルにいさま、どうぞ、どうぞおじひを……どうぞ、にいさまを、くださいませ。  アルトナル自身を求めて。  ソウレイが、必死に懇願の声を発する。  だが、応じるように、蜜道に挿し入れられたのは、男の哮りではなく二本目の指だった。  それでも、ソウレイの内は増した圧迫感に対して、鋭敏に快楽を感じ取り始める。  聡いアルトナルだ。  妻の腰の動きから、すでにいくつか内側の「佳い場所」を把握していた。  アルトナルが、そこを二本の指先で手繰ってほぐし巧みに擦り上げてやれば、ソウレイはたやすく快楽の頂点を極めてしまう。  そうやって立て続けに幾度か、ソウレイを達させると、アルトナルは女蜜にまみれた指を蜜道から、ずちゅりと抜き取る。     
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