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ちゅくちゅく…と、わざと水音をさせながら、やわらかな襞をかき混ぜて、膨らみを帯びつつある陰珠をつまんでやる。
肉粒を軽く擦ってやれば、娘は突き上げる鋭い欲望に身体と吐息を震わせた。
艶めく髪の上を金鳳花の花冠が滑り、パサリと乾いた音を立てて床へ落ちる。
激しく膝を震わせ、息を詰まらせる娘の細い腰を支えながら、男は、
「おや、もう気をやったのか」と、やわらかく囁いた。
「なんとふしだらな女陰であろう」
「だって、にいさま……だって」と泣きそうに、羞恥と快楽に耳朶を染めて娘が口ごもる。
だが男は、ごく軽やかに忍び笑いを洩らしながら、
「からかっただけだ、レイ」と娘の金糸の巻毛を愛撫した。
「可愛いソウレイ……我もお前が欲しくて堪らない」
低くそう呟くと、男は娘を壁に押し当て、背後から自らの猛りを娘のほとへ穿ち入れる。
熱の刃に、ずくりと奥深くまで貫かれ、娘は、喉に悲鳴を詰まらせた。
*
あの日――
夜が明けるかなり前、古い木の洞の傍にうずくまるソウレイ様を見つけた。
どこかから落ちたか、それとも激しく転倒したのか。
仔細は分からねど、ソウレイ様は、額から血を流し、意識を朦朧と混濁させていた。
名をお呼びして、そっと肩に触れた。
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