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さらに、このところのソウレイ様は、行き止まりを激しく突いて揺らされる刺激に、ことのほか悦楽を感じるようになられていた。
思えば――
年は幾分か上ではあるものの、吾の背格好に、ほぼ王子と変わるところはなく。
髪色は異なれど、瞳は王子アルトナルとよく似た琥珀色だった。
無論、今のソウレイ様の目には、吾の瞳の色が映ることもない。
だが、たとえ目に光を取り戻されたとしても。
ソウレイ様はもはや、自らが見たいものしか見ようとはなさらないに違いない。
自らを抱き、熱き楔を打ち込むのは、愛しい従兄のアルトナルであると。
そう信じて疑わぬはずだ。
そして吾は。
自らが「何者」であっても、別段構いはしない――
「ああ、また気をやるのか、レイ? 構わぬ、存分に達するがよい。さあ注いでやろう、我の慈悲を、熱い精を……たっぷりと、その胎に」
それへの返答のようにして、ソウレイ様の奥が激しくひくつき、吾を締め付けた。
淫らな絶頂の声が、閨の内に響き渡る。
吐き出される吾の精を飲み込もうとするかのように、熱い奥がうねっていた。
そうやって陰茎に与えられる刺激に、吾は達して迸らせながらも、さらに男を固くする。
にいさま、にいさま……と。
か細い仔猫の鳴き声めいて、ソウレイ様が吾を呼んでいた。
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