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他の生徒たちは、タダシを応援するわけでもなく、問答には興味がないから関与したくないといった様子。消しゴムをころころと転がしたり、窓の外をぼうっと眺めたり。問答が始まった途端に机に伏して寝てしまう者もいる。
「タダシくん、わかりましたか」
先生は半ばにらむような目つきを返す。
タダシは、「はぁい」とふてくされがちに折れて、立っていたところから席に着いた。
「やっとだよ」
「ほんと時間のムダよね」
小声がひそひそと聞こえて教室がざわめき始める。先生がわざとらしく咳払いをすると、生徒たちは黙った。
教科書の次のページをめくるよう先生が言う。
これまでのお話に出てきた漢字や言葉の意味のおさらいだ。漢字を大きく黒板に書く先生の背中を見つめながら、タダシは顔をしかめていた。
あそこで先生の言葉に納得したわけではないのだ。
(……いい宇宙人がいたっていいじゃんか)
タダシは子供心にそう思うのだった。
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