24.そばにいさせて ★

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「どうもこうも……心配だったんだぞ」 「心配?」 「俺が変な願い事をしたせいで、お前には悪いことをしたと思ってる……」 「……晃也は全部知っていたのね。私がゲームの世界からきたって言うことも」 「……ああ」  晃也はちゅ、っと軽いキスを唇に落としてから再び私をぎゅっと抱きしめた。 「あの光が……管理者が『この先はリリに選ばせる』と言ったとき、俺はもう、リリがこの世界に帰ってこないんじゃないかと思った。お前は元の世界に戻ってしまうって。だからまさかまたこうして一緒にいられるなんて、信じられないんだ……」 「あら、そうだったの? 私が晃也を選ばないって、そう思ったの?」  少し意地悪にそう返すと、晃也は瞳を切なげに揺らし、かすかに頷く。 (もう! 何なのかしら。私より随分大人の癖に、格好良く見えたり、可愛かったり。本当に見ていて飽きない人――)  だから、私はついその言葉を滑らせてしまった。 「晃也のこと、好きよ」  それが晃也を暴走させてしまうだなんて、思いもしなかったから。
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