spice00.プロローグ

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友達と彼は、付き合うことになった。 「今まで協力してくれたおかげだよ! 本当にありがとう!」 「お前、協力してくれてたんだな! ありがとな!」 二人は両想いだったらしい。 そう言った二人に、私はちゃんと笑えていただろうか。 それから彼とはほとんど話さないまま、中学校を卒業した。 彼のいない高校生活が始まり、新しく友達もできて、吹奏楽部にも入って、勉強は少し大変だったけど楽しい毎日。 高校で出来た友達は、今や親友と呼べるほどの仲。 「ほんとに一途だね~、まだ初恋の人忘れられないんでしょ?」 「……うん」 「周りにも男はたくさんいるのにね~」 ずっと彼のことは忘れられなかったけど、もう、それでよかった。 新しい恋が始まるなんて、思いもしなかった。
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