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「最短距離のイルノー川から攻撃するのは伊班の三名、サイコとテルとタツオキ。指揮官はサイコに頼む。もっとも手薄な遠距離地点から攻撃するのは、ぼくとジャクヤとクニの三名の呂班。指揮はぼくだ。マルミには遠距離からの後方支援を頼む」
タツオがそう組み分けを告げると、チームのあちこちから返事が飛んだ。
「了解」「了解」「了解」
テルがうなるようにいった。軍用義手が震えている。
「もう三十分もないな。いよいよ初めての実戦か。武者震いがとまらないぜ」
ジャクヤがホログラムの自分の身体を見まわしていう。
「驚いたな。六千キロも離れているのに、こっちのほうが現実みたいだ。『須佐乃男』の威力ってすごいな」
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