The third episode

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「じゃあ八重さん、私たちも始めましょうか」とENAが誘い、それに八重が「うん」と答えた。  笑顔でコントローラーを手に取る二人。  いつの間に仲良くなったのだろう……。  撒き餌はドローン本体に積まれていて、ボタン一つで撒いてくれる。  餌を触らなくていいので、女性にも好評だ。  ENAはなんなくドローンを離陸させ、目標の場所まで移動させて行く。 「ENAちゃん、さすがですね」 「いえいえ、今日は風もないし、このドローンには高性能の姿勢制御装置がついていますしね」  それを見た八重もドローンを離陸させ、二人は波打ち際に近付いて行ったのだが。 「あっ、きゃーー!」  八重が砂浜に足を取られて転んでしまい、コントローラーが手元を離れ、ドローンが急降下。  だが、墜落防止装置が働いて、ドローンは海面から一定の高さを保ち飛び続けている。 「あぁ、よかった……」  だが、四つん這いになってドローンの行方を見ていた八重のスカートがめくれ上がり、小ぶりのお尻が丸見えになっている。  八重の悲鳴に驚き振り返っていた佳祐と角栄は、瞬きもできず唾を飲み込み固まっていた。 「八重さん、お尻が……」  ENAの言葉に八重は「はっ」と佳祐たちの方に振り返り、凝視していた二人を睨みつけた。 「あっ、八重さん、今ドローンの飛んでいる所が、さっき魚影が映っていた所ですよ」  ENAがそう助け舟を出し、ようやく立ち上がった八重は「そうなの? じゃあ早速、餌を撒いてみよ。えいっ!」と平静を取り戻した。 「私は一度、糸を上げてみますね。きゃーー、八重さん見て下さい! こんなにいっぱいお魚がぁ」 「うわぁ、すっごい! ENAちゃん上手ーー!」
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