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俺の父、真一と母、雅子は、揃って誕生日が一月一日だ。
同じ高校に通っていた二人は、成人式で再会し、その後の飲み会でたまたま話題になった誕生日の話で意気投合し、そのままお付き合いして、今に至るらしい。
元旦が誕生日だから、お祝いはケーキではなく餅だったと父が言ったら、母もそうだったと言って盛り上がった、と。
なんでも、その当時は大手スーパーなんてものはなく、地元の小さなケーキ屋は、十二月三十日から一月五日までお休みで、ケーキを買ってもらえなかったんだとか。
おまけに、誕生日プレゼントは、お年玉と合算で現金を貰っていたらしい、が。
でも、まだ俺よりはマシだ。
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