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 真っ黒な人間ばかり、被害に遭っている。人に恨まられる事をしても仕方がないと思った。 「あの、その日高さんの内縁の妻の方の、名前はなんておっしゃるんです?」 「中井雅美というそうです」  湯浅警部の言葉を聞き、やはり別人かと思った。国後という苗字さえ初めて聞いたのだから。 「まぁ、ちょっとその国後まさみって人がどこにいるか調べてみますよ」  刑事らはそう言って、分駐所を後にした。  その日、二十一時前まで仕事をしてから、上った。澪ちゃんに、ご飯を食べにこないかと、メールが届いていた。  0時の門限までに、間に合うだろうか。  外泊許可も提出していないから、今日は宿泊は出来ない。
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