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「へぇ」
馬場警部補が身を乗り出して来る。そして、ふーん。と鼻を鳴らした。
「でも、『しち』は、何で省いた?」
「ゴロが悪かったからだとも、考えられませんか。こじつけかもしれませんが…」
すると、二人はうーん。と腕を組む。
「くにのち、まさみ。つまり、日高まさみと言いたいんだな」
馬場警部補は腑に落ちない顔をしながら、ため息をついた。
「そうです。内縁の妻だったと言います。もしかしたら、上條美佳は、中井雅美さんを、奥さんだと思っていたのかも」
面倒くさい男女のもつれ。中井雅美さんは立腹し、殺害計画を思いついた。という訳かもしれない。
飽く迄、推測に過ぎない。
「一応、刑事課には連絡しておくが」
馬場警部補は、眉間にしわをよせた。そんな簡単に解決できないと言いたげに。
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