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「…嘘…でしょ!?」
彼女は、驚いていた。
他の人から見たら数珠が宙に浮いてるように
見えるだろう。恐怖で叫んでいた。
「いやあぁぁ~こんなの有りえない!?」
「あ、こら。
そんな大声で叫んだら近所迷惑…」
慌てて止めようとすると
同じ階の人達が叫び声に驚いて出て来てしまった。
こちらを怪しそうに見ている。
「あ、ほら。すみません。
何でもありませんから」
慌てて彼女を部屋の中に押し込めた。
ふぅ…危なかった。
気をつけないと通報されちゃうよ!
ため息混じりに2人を見ると彼女と奥さんは、
ボー然としたまま放心状態になって座り込んでいた。
「こんな事って…有りえない。
これは、夢…?夢よね?」
「まどか。これは、夢ではないぞ?
実際に目の前に居るだろ」
パニックなっている彼女にそう言っていると
爽太君は、ぴょんぴょんと跳ねてみせた。
「キャアッ!?」
余計にパニックになる彼女。
それが面白いのか爽太君は、
さらにキャッキャッとはしゃぎだした。
奥さんは、腰を抜かしながら
「爽…太?…あなた…爽太なの?」
半信半疑な状態になっていた。
まぁ、こんなものか。
クスッと笑みをこぼした。
「これで、信じてもらえましたか?
なら、数珠を外して…」
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