奇跡が起こると信じて

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でも複雑な気持ち…。 だって俊が亜莉朱ちゃんを見て綺麗だなんて!! いや、間違ってもないんだけどね…!? なんだか…モヤモヤな気持ちに襲われてしまう。 記憶喪失の俊が、もしも。 私を忘れて違う人を愛してしまったらって…。 そんなの嫌だぁー……!! 絶対に……。 「お前は誰だっ!?」 「佐々木さんだぞっ」 「いや、だから…誰だよ!!」 「え~…俺様を忘れたのかよ!!結構良い感じにダチだと思ってたんだけど。」 さっきから漫才を始める佐々木くん。 「え、なに!!まさか記憶喪失になってんの??」 「…そう、みたい…」 少しぎこちない返事になってしまう…。 だってあれから、どんな風に対応をすればいいのかって考えると~…。 「どうすんのよ!!彼氏が記憶喪失になってんのよ!?」 「いや…うん…」 私にもどうすればいいのか思いつかない。 どうすれば、思い出してくれるのか。
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