奇跡が起こると信じて

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「わ!?いつの間に、こんな長居しちゃったんだろっ!?宏ちゃん帰るよ!!」 「えー、もう?」 少し名残惜しそうな佐々木くんだった。 「とりあえず、またお見舞い来るね。」 「う、うん!!ありがとう…今日は」 「早く渡辺も記憶取り戻すんだぞっ!!ずっと、そのままだったらコチョコチョしてやる。」 「余計なお世話!!」 早く記憶が戻って、また笑い合える日が来るといいなぁ。 「何なの…あの男。」 「ん??佐々木くんのこと??」 二人が病室から出ていった後、少し不機嫌そうに聞いてくる。 「しつこいし…しかも恵里香に馴れ馴れしいんだけど。」 「…そうかな??」 久々に聞いた、君から呼ばれた名前。 それは突然のことで思わず… 目を窓の外に移してしまった…。 心臓が…ドキドキする。
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