“彼”

4/9
前へ
/13ページ
次へ
彼が生まれた場所は、ある仕事場の倉庫。 母も居て兄弟も沢山いて 彼はその中の一人だった。 周りはもちろん森に囲まれている場所で 天敵なんかもいたけれど、その倉庫と そこで働く人のおかげで生きていられた。 彼はまだまだ小さくて 手のひらに乗せて運べるくらいの大きさだった。 そんな時、一人の従業員が沢山いた兄弟の中から 彼を選んで懐に入れた。 選んだ理由としては、目やにがついていないか 手は大きいかどうか、そして単純に柄だった。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加