第四章 夫婦の真相

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それから数時間後、俺は慣れた店舗の休憩室でのんびり缶コーヒーを飲んでいた。 出張先の店を出ていつもの店に直行した俺は、店長に挨拶をして土産を渡した。 既に事情を聞いていた店長は、苦笑いで俺をねぎらってくれて。 そのまま仕事に入っても良かったのだけれど、今日は人手が足りているとのことだった。 「面倒をかけたし、半休にするから帰って良いよ」 そう言ってもらい、とりあえず一息ついていた。 …というよりも。 このまま帰る事が、少し躊躇われた。 アヤは今日もバイトのはずだ。 だから家に帰っても、きっと今は誰もいない。 だけど家にアヤがいなかった時、俺は疑わずにはいられないと思う。 本当にバイトなのか?…と。 俺のシフトはコピーして、カレンダーのすぐ脇に置いてある。 だけど日数の少ないアヤのシフトは、直接カレンダーに書き込んであった。 つまり、俺は原本を見ていない。 簡単に嘘がつけるのだ。 ほう、と大きなため息を吐く。 どうにも最近の俺は、女々しくていけない。 気になるなら本人に聞けばいいと思うのに、なかなか行動に起こすことが出来なくて。 疑いたくない、アヤに対して申し訳ないと思う気持ちと、脳裏に焼き付いたイケメンへの怒りとの間で、俺の心は揺れていた。
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