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第四章 神の降りる島へ
一
夕食は宇宙が買ってきた新鮮な魚を刺し身にしてもらった。このところ刺し身三昧で、贅沢すぎると思う。
だけど味があまりわからないのは、瑛太の出した一つの結論のせい。早く真相を暴きたいという気持ちで心がひどく逸っていたのだ。
夕食の席で、瑛太はいつもどおりにおとなしく振る舞っていた。月讀命の話どころか、今日行った神社の話一つもせず、薫は訝しむ。だが、彼には彼の思惑があったことを薫は後ほど知ることになる。
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