前書き

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さて昨日あんなにも「宣誓書」など腑抜けたものを書いて意気込んでいた私だが、実はあれはこの物語の前書きとして書き始めたものである。 本当は200文字程度に収める予定であったが、ついぞ自らの決意を世間様に知らしめたくなり、あれはあれで独立した一つの読み物として完成させてしまった(諸君らからしてみれば、あれは物語よりもどちらかというとエッセイの類だろうが)。 というわけで今回のこの「雪の夜」というイベントにあやかり、ついぞ最近私が経験した、人間の感情のぶつかりと無関心が織りなした「偶然」を基に、一つ話を書いてみたいと思う。 先に断っておこう。ああも自らの作り上げる登場人物に「自分」を重ね合わせていると豪語していたが、今回の登場人物は、「私」ではなく、我が友人達をモデルとしている。もちろん、私は彼らの過去や素性を全て把握しているわけではないし、ましてや今回私が耳にした出来事を全てを網羅しているわけではないので、所々私の勝手な解釈が入ってしまうが、それでも極力彼らの人間性やキャラクターを大切にし、この寓話(?)を完成させようと思う。 そして言い訳ではないが、今回のこの話は、原点(「深層の卵」)に返って、三人称視点で進めてみたく思う。いつもの手法と違う、読みにくいなどと思うかもしれないが、それでも最後まで付き合ってくれたら、ありがたく思う。 それでは前書きもこれくらいにして、そろそろ本編に入るとしよう。
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