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一文字微太亜は俺との話し合うのを避けるべく、姉に変装した。
衝突すると思ったから。
だそうだ。
「い、いつから気づいてたんだクソがっ!」
「いや、正直今も混乱してるよ。」
気づかなかった。
あの突撃がなかったら、姉突がなかったら今も俺は目の前のシスターを主我愛さんだと思い込んだままだったろう。
厚底靴で嵩増しした身長に気づかなかったのは我ながらドジを踏んだが、それほどに似合っていたと言うのが中々苦味の利いた皮肉だ。
「さ、食えよ。」
「い、良いのかよ?」
「お前が食べ無いとこの話しに落ちが付かないからなあ。」
もっと言うとホワイトなロリータを着てる微太亜がホワイトなチョコ棒をくわえるって言う構図が書きたかったのだ。
大人の都合で修道服になってしまったが、それもまた背徳的で何だか 唆るぜこれは!!
「俺を満足させる超絶美味しいバレンタインチョコレートを作った女子となら付き合うと、俺は言ったよな?」
「はあぁぁ?前作なんか誰も読んでねぇよクソがぁ。
って言うか、あれは告白とかそーゆー意味で贈ったんじゃねーし!」
「良いんだ。」
「は??」
微太亜は赤面した。
クッキーチョコをくわえたまま硬直している。
「これが、一ヶ月かかって出した俺の答えだ!」
重ねた俺達の口の中でコーヒーと言う名のカフェオレとホワイトなロリータが混ざり合いステップを踏んだ。
「甘くて苦くて目が回りそうです!!」
微太亜は錯乱している。
「バッ……!初めてだったんだからな…責任、取れよ…クソが。」
「ああ、勿論だ。」
大賞は逃しても良い。
[Fin]
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