white white winter winner

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俺は飲みかけたコーヒーと言う名のカフェオレを飲み干した。 学校でよく売ってるやつは100円の紙パックだが、これは駅で買った120円の缶コーヒー。 「では、加賀麻くんの話しをどうぞ。」 手を振るジェスチャーで主我愛さんは俺に話題を投げた。 礼拝堂でシスターに前振りされては懺悔しない訳にもいくまい。 俺は話した。 南米でカカオ豆の生産に従事し、安い賃金で働かされている人々の事を。 学校にも行けず、奴隷の様に酷使される少年達。中には人身売買によって強制的に連れて来られる子供も居る。 「神よ、何と世界は憎しみに満ちている事か…。」 「それチョコレート食べながらする話しじゃ無いよね…?」 微太亜からのリプライは尚来ない。
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