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「ゴーゴー!! 早く、早く!!」
「全く、自分で運転してないからって……」
彼女は、自転車の後部座席に左向きになって座ったり、前向きになって俺の背中を抱きしめたり。
どんな座り方をしてくれても構わないが、その……胸が当たって……この時は自転車の故障に感謝した。
俺は頬を赤くしながら
「おい、ころころ変えないでくれ、危ないだろ……そう言えばさ、昨日買い物したっていってたけど、何を買いに行ってたんだ?」
「それは、学校についたらわかるよ」
なんだそりゃ……別にいいけど、今日は何か特別な日だっただろうか?
その後、学校に着くまで綾の話が続いたが、相槌を打ちながら自転車を進める。
校内にある時計を確認して、無事に七時前には到着した。六時五十分。俺たちは自転車置き場から、運動場に向かった。
――急いでサッカーのユニフォームに着替えて、スパイクに履き替え、部室を出る。そこに同じクラスでキャプテンの染谷が外にいた。
「珍しいな、直樹が練習ギリギリまで学校についてないなんて」
「まあ、そういう事もあるって。それに重かったしな。さあ、始めようぜ」
練習だが、ゴールを決めることが出来た。やっぱりサッカーは楽しい。
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