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昼休憩と五時間目が終わり、俺達は三階にある生徒会室に向かった。歩きながら彼女が
「私はバレンタインデー大好きだよ?女子が一生懸命になれる日だもん」
「そんなもんかねぇ……」
「だって一年に一回しかないんだよ?誰だって頑張るよ!」
「そんなこと言ったら、他の日も一年三百六十五日の内、一回しかないじゃないか。うるう年なんか、四で割りきれる年とかだぜ?」
「そういうことじゃなくて!!もう……夢がないなぁ……」と溜息をつきながら、歩き続ける。
会話をしているうちに、俺達は生徒会室に到着した。室内はストーブが効いていて、かなり暖かい。
メンバーはこれで全員、揃った。
「ご機嫌よう。直樹さん、綾さん」
A組の西園寺さんだ。
華やかな雰囲気をしており、礼儀正しく気品もある。
才色兼備という言葉を表現したような人物で、男子生徒からは非常に人気が高く、彼らにとっては高嶺の花だ。
一年の時から生徒会に関わっており、ニ年では副会長も務めていた敏腕、生徒会長だ。
残りのメンバーは、現副会長の眼鏡を掛けている佐藤と会計でサッカーのキーホルダーで遊んでいる、A組の郡山さんだ。
俺達は書記で、これから生徒会の仕事を始める。
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