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「うーん。まあ、いいか! 俺達4人しかいなしな! 飯食って酒飲んでさっさと帰ろうぜ!」
先ほどさっぱりワカリマセーンと言っていた男が堀机に座り直した。
金色に染まった髪の毛が、男の性格を表しているようで、ノリの悪そうな3人と一緒にいるのは嫌なのだろう。
聞きに来た女へさっさと持ってくるように言うと携帯を弄り始めた。
「俺達4人しかいないのが気持ち悪いんだがな……」
丸井も誰に言うでもなくつぶやくとどこかへ行こうとしたのか堀机と反対を向いていた身体を元に戻して座る。
魚介と山菜をメインとしたあちこちに和を匂わせる手の込んだ料理が並べられていく。
ビール瓶を注ぎ合い、仕切るものがいないので適当に乾杯を済ませると一口あおった。
「丸井、変わったな」
額に傷のある男が丸井を見ながら山菜を口に運ぶ。
「いやまて。お前達は俺が最後だから俺が丸井なのはわかってるんだろうが、俺はお前達が誰かわからんぞ?」
それだけ言うと顎で隈のある男に名前を言うように促した。
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