50人が本棚に入れています
本棚に追加
「誰かに貰ったの?友チョコ?」
「違う。」
「じゃあ何?誰かにあげるつもりだったの?」
急に雄太郎が迫ってきた。
「べ、別に。雄太郎には関係ないでしょ。」
「あるよ?」
その必死さが痛い。
「この前、好きな人がいるって言ってたし。もしかしてそいつとうまくいってんのかなって、気になるし。」
「……気にする必要ないじゃん。」
雄太郎は無言だった。
悪いとは思うよ。
心配してくれてんのに。
でも…………
その気持ちが今は、辛い。
「そう……だよな。ごめん。」
「もう!何で雄太郎って、肝心なところ気づかないかな。」
「ホントごめん、亜美香。」
もう、いい?
振られても、友達じゃなくなっても?
「雄太郎だよ。」
「はい?」
「私が好きな人、雄太郎だよ。」
「お、俺!?」
驚き過ぎて、一歩どころか、10歩ぐらい後ろへ下がっている。
最初のコメントを投稿しよう!