ほろ苦い

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「誰かに貰ったの?友チョコ?」 「違う。」 「じゃあ何?誰かにあげるつもりだったの?」 急に雄太郎が迫ってきた。 「べ、別に。雄太郎には関係ないでしょ。」 「あるよ?」 その必死さが痛い。 「この前、好きな人がいるって言ってたし。もしかしてそいつとうまくいってんのかなって、気になるし。」 「……気にする必要ないじゃん。」 雄太郎は無言だった。 悪いとは思うよ。 心配してくれてんのに。 でも………… その気持ちが今は、辛い。 「そう……だよな。ごめん。」 「もう!何で雄太郎って、肝心なところ気づかないかな。」 「ホントごめん、亜美香。」 もう、いい? 振られても、友達じゃなくなっても? 「雄太郎だよ。」 「はい?」 「私が好きな人、雄太郎だよ。」 「お、俺!?」 驚き過ぎて、一歩どころか、10歩ぐらい後ろへ下がっている。
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