ほろ苦い

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「珍しい事もあるもんだ。」 「そうだよな。俺も早く、奈南さんとイチャイチャしたいよ。」 胸がチクッとする。 全く人の気持ちも知らずに。 腹が立つから、聞いてない振りをする。 「眸の彼女、歳上だってよ。」 「へえ。案外似合うかもね。」 眸君の話をしながら、場所は家の近くの公園に移った。 子供達が遊んでいる中で、ベンチに二人で座る。 「奈南さん、もしかしたら俺よりもいい奴、見つけたんだろうか。」 「さあ。」 「俺達よりも頭のいい学校だし。カッコいい奴なんかいっぱいいるんだろうな。」 そんなの、私に言われても分からない。 「気になるんだったら、見に行けば?」 「俺だってそう思ったよ。でもそんなの、信用してないみたいで、カッコ悪いじゃん。」 あまり会えない彼女を思って、カッコつけようとしてるなんて、健気じゃん。 何だよ。 奈南さんが羨ましいわ。
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