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「おねえちゃんと、おにいちゃんが遊んでくれるんだ!うれしい!」
目の前に突然現れた女の子は薄水色の甚兵衛のような服を着た可愛らしい子だった。
「なにしてあそぼっか?」
私とカイの戸惑いには気付いていないのだろう。少女は無邪気に二人の空いている方の手をにぎってきた。
「冷たいけど、真には温もりがある。息も白い。おばけなのに足まであるよ、どうしようカイ!びっくりしすぎてあんまりこわくないよ!」
「奇遇だな、俺もおんなじ。なんかびびってたのどっかいった」
二人とも興奮気味に一気に喋り、深く深呼吸してから女の子に話しかけた。
「あなたは誰?ゆきんこさん?」
女の子はふふっと笑うと楽しそうに答えた
「かみさまがね、今日はゆきんこさんになりなさいっていったの。たくさん遊んでもらったらもっと沢山遊べるようになるんだよ」
女の子はふふっと笑うと握った手をぐいと引っ張った。
「おにいちゃんとおねえちゃんとおてて繋いで、通りゃんせみたい!ねえねえやろう!とーりゃんせーとーりゃんせー」
私もカイも唖然としていたから、されるがままに遊びの時間がはじまった
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