心地よい事ではなくて

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声を(いだ)いた時の人 喉の奥から(いざな)うは 不規則な心の羅針盤 北も南も記さずに グルグル回る事を覚えた でもそれは 生きる事を諦めた 愚か者の行為 最期の一声をあえて記せば 「あがぁ、ヴがっ、がぁ…… つまり 訳が分からなくなり 収拾がつかなくなった証拠だ それでも 引き続き言葉を交わすのは 魂の中を覗き込む仕草で 互いの疎通の邪魔をする 雑草のように しぶとく しぶとく 大人しく
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