4章

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朝日がカーテンの隙間から零れて顔を照らし、望んでもない朝が来たことを知る。 「学校…行きたくない。」 ポツリと口から出てきた言葉。 それによって昨日の記憶がフラッシュバックする。 「直のことが好きです。」 俺は昨日、幼馴染であり親友である男に告白されたのだ。 茶化して逃げるやり方もあったけど、あんな風に追い詰められた蒼を目の前に、「冗談だろ?」なんて、言えるはずがなかった。 「………。」 「………。」 長い沈黙。 沈黙は本来俺にとって楽な時間だった。無言で漫画を読んで、聞いてほしいことがあったら喋る、そんな緩い空間が俺は好きだった。 この沈黙は、今までの時間の中で1番辛い。 心臓はバクバクと音を立て血液を回すのに、頭は何も考えられない。 自分が今どういう感情なのかも理解できない。 でも、それでも何か言わなきゃ。 沈黙が怖い。何か言わなきゃ俺たちの友情が壊れてしまう。 「俺は…」 「何も言わなくて良いよ。」 俺の心を見透かすように、言葉を遮る。 少し俯きがちに 「俺のわがままで直の邪魔してごめん。姫川さんとのこと応援してる。本当に。 …頑張れよ!」 そう言って笑った蒼が、あまりにも綺麗で、 俺はやっぱり、何も言えなかった。
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